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◆案の定というか、やっぱりというか奇妙な展開になってきました。6日に高島平1丁目のワンルームマンションで発覚した死体遺棄事件は被害者が特定できないうえに部屋の借主の実体さえわからず、完全に都会の死角に紛れ込んだ謎めいた事件の様相を見せています。 ◆現場の209号室は5月1日から「大久保憲義」名義の男性(29)が契約したとされますが、本人は無断で養子縁組を繰り返し、現在の戸籍上の親は「面識はまったくない」というのですから偽造縁組の線が濃厚です。また、現場のマンションはIT関連の会社の所在地として登記されていたといいますが、事業実体はなし。男性は今年5月までに文京、新宿の雑居ビルなどを登記上の住所とした会社を複数設立していて、そのうち中央区の会社は警視庁が公開している振り込め詐欺グループの振込先と一致しているというのですから驚きです。さらに男性には消費者金融から多額の借金も。 ◆そもそも大久保さんは大久保さんなのか? それよりもなによりも、消えた遺体は誰なのか? 残された血痕や腐敗液のDNA鑑定をしても、一体何と突き合わせるのか。6日未明ラメ入りのピンクのワンボックス車が隣接の紳士服店駐車場にエンジンをかけたまま止めてあり、ニット帽にサングラスの男を含む3人組の男らが黒い旅行ケースをマンションから運び出すところを複数の人が目撃、その前後には近くのファミレスとコンビニで同じような男らが来店した履歴もあり、犯行の手口はかなり荒っぽく大胆といえます。 ◆たまたま事件発覚の前日5日午後11時すぎ、そのマンションの真下を歩いていました。片側3車線の都道高島通りは時速60`くらいで走り去る車のヘッドライトが断続的に周辺を照らすものの、紳士服店もガソリンスタンドも夜は早く歩道や一本折れた生活道路は街灯で辛うじて明るいだけで、意外にも人けはありません。家宅を急ぐOLやサラリーマン、脇を無灯火ですり抜ける自転車に自分以外への注意を向けろというのは無理かもしれません。 ◆ワンルームマンションの「日神パレス西台第2」は20年ほど前に建てられましたが、当時高島平1丁目町会はその建設に異議を唱えていました。生活実体の希薄な住民はコミュニティーへの参加もなくゴミ出しの不徹底や、顔が見えず地域とのつながりが成立しないなどの懸念が出され、ワンルームマンションは「迷惑施設」ととらえられていました。結局、マンション側は1階の集会室を地域住民に無料使用させるとの条件を出して、町会を納得させた経緯がありました。 ◆新しい街、高島平は誰もが自由に出入りできてしがらみのない住み心地を謳歌できますが、匿名のままで何の支障なく生活ができるところです。今回の事件は20年前、高島平1丁目町会がもっとも心配していたことです。整然と碁盤の目のように区画されている街の姿を一皮剥くと、そこにはまだまだ無関心と無関係が覆う「東京砂漠」が見え隠れしています。 ◆消え去ったピンクのワゴン車は、幹線道路に設置されているといわれる監視カメラのNシステム等を分析すれば追えるはず。しかしこれも、監視社会の強化を進めるだけで、社会全体を息苦しくするばかりの副作用が怖い。高島平で起きた死体なき殺人事件は、現代の救いようのない深い闇を露呈しているのです。 6月8日になるとだんだんと平静を取り戻してきました。ちらほら取材者がいる程度でした。 関連記事、続報 http://kimono-news.at.webry.info/200706/article_1.html http://kimono-news.at.webry.info/200709/article_3.html |
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高島平死体遺棄事件犯人検挙から1ヶ月
捜査本部のある高島平警察署 ...続きを見る |
高島平から着物と町のNEWSを早出し◆き... 2007/09/26 22:20 |
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